化学基礎 分析コメント


昨年に引き続き実験が重視されている。

教科書の学習内容の理解を問う基本的な問題が中心だが、一部に、やや難しい実験考察問題が含まれた。

難易度 昨年並み
基本的な問題に加えて、やや難しい実験考察問題もあり、全体としての難易度は、難化した昨年とほとんど変わらない。
出題分量
昨年と設問数、マーク数ともに同じだが、正誤判定問題が5問、計算問題が5問は、ともに昨年より1問増加した。
出題傾向分析
昨年同様、教科書の全範囲から幅広く出題された。
知識問題では、基本的な知識の定着度が試された。計算問題では、教科書の問題で対応可能なレベルの問題もある一方、複数の思考過程を要する問題もあり、十分に演習していない受験生には難しかったであろう。実験に関する問題が4問あり、昨年に引き続き、実験が重視されている。
2017年度フレーム
大問 分野 配点 マーク数 テーマ
1 物質の構成 25 8 同素体、原子、分子、結晶、物質の三態、化学と人間生活
2 物質の変化 25 8 化学量、化学反応と量的関係、酸と塩基、酸化還元
合計 50 16  
2016年度フレーム
大問 分野 配点 マーク数 テーマ
1 物質の構成 25 8 同位体、分子やイオンの電子対、周期表と元素の性質、化学結合、化学量計算、気体の発生と捕集法、元素の検出、混合物の分離
2 物質の変化 25 8 物質量、化学反応式と量的関係、溶液の濃度、中和滴定、塩の性質、酸化還元、電池
合計 50 16  
2017年度設問別分析コメント
第1問 同素体、原子の構造、分子の構造と形、結晶の分類、物質の三態変化、気体の性質に関する実験考察、日常生活と化学物質から出題された。
問5は、物質の三態変化に関する正誤判定問題であった。大気圧と沸点の関係は、詳しくは「化学」で扱われる内容であり、正誤の判定が難しかったであろう。 問6は、アンモニアの噴水実験の内容であり、中学理科では扱われているが、「化学基礎」のほとんどの教科書には記載がないため、戸惑った受験生もいたであろう。アンモニアの水への溶解とフラスコ内の圧力の低下を結びつけられたかがポイントであった。問7は、日常生活に関連する物質の内容からの出題であったが、塩素が水道水に加えられている目的などが問われ、普段から生活に関連する化学物質の役割などにも関心を持ちたい。
基本事項を整理し、問題演習を通して、知識を定着させておくことが重要である。
第2問 化学量、溶液の濃度、化学反応と量的関係、実験器具の扱い、中和滴定とその指示薬、酸化還元反応から出題された。
問1は、化学量および濃度の計算に関する問題で標準的な内容であった。「4Lの水素は1Lのヘリウムより軽い」という表現は、質量と密度のどちらを比較したものかが不明瞭であり、戸惑った受験生もいたであろう。問2は、単分子膜に関する実験の内容であり、アボガドロ定数などを用いて文字式を組み立てる思考力を要する問題であった。なお、この実験は、多くの教科書で参考、発展や探究活動などに記載がある。問5は、中和滴定の問題で、指示薬の色の変化から酸・塩基の強弱を、中和に要した液量から酸・塩基の価数を判断して組み合わせる必要があり、難しかった。問6は、酸化還元のイオン反応式の係数を決める問題であり、過去には扱われていない内容であった。酸化還元の反応式を組み立てる練習をしていない受験生には厳しい。問7は、グラフを用いた化学反応と量的関係の問題であり、グラフの折れ曲がり点で物質が過不足なく反応することを読み取れるかがポイントであった。
酸と塩基、酸化還元の基本事項を整理したうえで、化学量の計算も含めて、十分に演習しておきたい。
過去の平均点の推移
15年度 16年度
35.3 26.8
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