物理 分析コメント


選択問題が波動分野と原子分野に変更された。素直な典型問題が中心であった。

昨年までは熱分野と原子分野であった選択問題が、波動分野と原子分野の組合せになり、熱分野が必答問題となった。 解答の選択に悩むような問題は少なく、素直な典型問題が多かった。

難易度 昨年並み
誘導が少なく、自分で手順を組み立てる必要がある問題もあったが、ほとんどは素直で解答しやすい問題であった。
出題分量
マーク数は2つ増加したが、昨年は熱分野選択の場合は9問、原子分野選択の場合は11問であった組合せ問題が5問に減少し、全体の分量は昨年並み。
出題傾向分析
必答問題は小問集合、電磁気、波動・熱、力学の4題で、選択問題は波動と原子から1題を選択するという構成であった。
シーベルトなど物理基礎の範囲も出題されたので、物理基礎と物理の両方の教科書を学習しておく必要がある。
2017年度フレーム
大問 分野 配点 マーク数 テーマ
1 小問集合 25 5 各分野の基本問題
2 電磁気 20 5 A コンデンサー
B 電磁誘導とダイオード
3 波動・熱 20  5 A くさび形薄膜による光の干渉
B 気体の状態変化
4 力学 20 5 A 円錐面上の小物体の運動
B エレベーター内の物体にはたらく力
5 波動 15 3 ドップラー効果
6 原子 15 3 放射線と原子核反応
合計 100 23  
2016年度フレーム
大問 分野 配点 マーク数 テーマ
1 小問集合 20 5 各分野の基本問題
2 電磁気 25 5 A コンデンサー
B 電場・磁場中の荷電粒子の運動
3 波動 20 4 A 音波の干渉とドップラー効果
B 薄膜による光の干渉
4 力学 20 4 A 鉛直面内での円運動
B 重ねられた2物体とばねとの衝突
5 15 3 気体の混合
6 原子 15 3 光電効果
合計 100 21  
2017年度設問別分析コメント
第1問 さまざまな分野からの小問集合。
問1は衝突にともなう運動量保存則、問2は力のモーメントのつり合い、問3は等量逆符号の点電荷の電気力線、問4は凸レンズの像、問5は気温差による音波の屈折の問題である。教科書をまんべんなく学習しておく必要がある。
第2問 A コンデンサーの問題。極板間に金属板を挿入していない場合と、一部に挿入した場合の、電位のグラフと静電エネルギーの比を問うている。金属内は等電位であること、静電エネルギーの比は電気容量の比に等しいことに気づければよい。
B 電磁誘導の問題。問3は磁束密度のグラフから誘導起電力の有無を考えればよい。問4はファラデーの電磁誘導の法則から誘導起電力を計算する問題であり、ダイオードがあるため、誘導起電力の向きを考える必要がある。グラフをもとに考えることも大切である。
第3問 A くさび形薄膜による光の干渉の問題。問1は隣り合う明線の位置での空気層の厚さの差が半波長になることに気づくと早く解ける。問2は反射光と透過光では反射による位相の変化が異なること、明線間隔はくさび内の波長に比例することに気づくことがポイント。
B P−V図から内部エネルギー、温度、放熱量を求める問題。基本公式をおさえていれば平易である。典型問題をしっかりマスターしておくことが大切である。
第4問 A 円錐面上の小物体の運動の問題。問1は斜面を真っ直ぐすべり降りる等加速度直線運動と気づけばよい。問2は力を図示して円運動の方程式を立てる典型的な等速円運動の問題である。問3は力学的エネルギー保存則の問題で、点Aと点Bの高低差がわかれば解ける。
B エレベーター内の物体にはたらく力の問題。問4は糸につながれて滑車にかけられた2物体の運動の基本問題であり、2物体の運動方程式を連立して張力を求める。問5はエレベーターが等加速度直線運動するが、慣性力を用いて物体の力のつり合いを考えるとわかりやすい。力学は、まずは力の図示を正確にすることが肝心である。図を書くことを怠ってミスしないようにしよう。
第5問 ドップラー効果の問題。問1、問2はドップラー効果の基本的な問題である。問3はドップラー効果の公式を用いて反射板に届いた音の振動数を計算し、再度ドップラー効果の公式を用いて観測者に届く音の振動数を表す。これより反射板の速さを求める。教科書の例題・問題も押さえておくことが必要である。
第6問 放射線と原子核反応に関する問題。問1は放射線に関する文章の正誤問題。放射線量に関する単位のシーベルトは聞き慣れない受験生もいたかもしれないが、他の選択肢を消去して正解を選ぶことができる。問2は結合エネルギーの定義そのものであるが、原子番号や質量数を用いて陽子数や中性子数を正しく表す必要がある。問3のアは質量数の和が保存されることと、原子番号の和が保存されることを用いて原子核反応後の原子核を決定する。イは具体的な結合エネルギーから放出されるエネルギーを計算することも可能であるが、太陽からエネルギーが放出されるという常識的な判断からも選ぶことができる。
過去の平均点の推移
15年度 16年度
64.3 61.7
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