現代社会 分析コメント


本文の内容読み取り問題や写真を用いた問題が出題される。

大問数、設問数ともに変化なし。基本的知識重視の傾向や「調べ学習」からの出題は例年通りだが、本文の内容読み取り問題や写真を用いた問題が出題されるなど、出題形式に変化が見られる。時事的動向を踏まえた問題として、大阪都構想についての住民投票や日本のTPP署名、2015年に登録された日本の世界遺産などが取り上げられている。

難易度 昨年並み
基本的知識重視の傾向は変わらないが、プラトンやアリストテレスの思想、マイクロクレジット、ジニ係数、世界遺産の登録時期などやや細かな知識についても昨年同様問われている。
出題分量
大問数、設問数ともに変化なし。
出題傾向分析
昨年と同様、制度や政策、現状を問う問題を中心として、各分野から偏りなく出題されている。基本的知識重視の傾向も変化なし。
2017年度フレーム
大問 分野 配点 マーク数
1 人間の社会的活動 22 8
2 民主政治の諸相 14 5
3 日本経済をとりまく諸問題 22 8
4 環境・景観保全と法的規制 14 5
5 貧困問題と国際協力 14 5
6 現代経済の仕組みと労働環境 14 5
合計 100 36
2016年度フレーム
大問 分野 配点 マーク数
1 幸福追求と利害調整 22 8
2 現代社会の特質 14 5
3 環境問題と政府の役割 22 8
4 国民経済と景気循環 14 5
5 青年期と青年を取り巻く社会・経済状況 14 5
6 グローバル化の進展と国際社会の平和と安定 14 5
合計 100 36
2017年度設問別分析コメント
第1問 森林と人のかかわりについて論じた本文をもとに、食料・農産物問題、資源・エネルギー問題、地方自治、行政、市民や企業による社会貢献活動、「調べ学習」、個人と社会のかかわりに関する思想など、広範な分野にわたる知識が問われているほか、本文の内容読み取り問題も出題されている。社会思想に関する問7は、個々の選択肢にはやや細かな知識が取り上げられている。教科書の全範囲にわたるしっかりとした学習が必要である。
第2問 政治と人々とのかかわりについて論じた本文をもとに、イギリス・アメリカの政治制度、国家と政治のあり方に関する思想、統治の原則、刑事司法、日本の政治と国会の権限などが問われている。プラトンやアリストテレスなどの思想を問う問2は難しい。倫理分野についてもしっかりとした学習をする必要がある。
第3問 株価をめぐる会話文をもとに、企業・金融・社会保障・景気など日本経済をとりまく諸問題のほか、国際経済や「葛藤」も出題されている。日本に関する問題は教科書の範囲内の学習で対応できる。しかし問6の図表問題は、通常なら選択肢として使われるような複雑な内容が条件文として示され、解答に時間がかかるだろう。問8の「葛藤」も見落としがちなテーマである。どちらも、たんなる知識の暗記だけでなく、問題で示された条件に沿ってしっかり考察する必要がある。
第4問 歴史的景観や建造物の保護について論じた本文をもとに、世界遺産や環境保全などが出題されているほか、政治分野から国会や地方自治についての知識も問われている。基本的には教科書範囲内の学習で対応できる。しかし世界遺産登録が2014年か2015年かという時事的知識が必要な問題や、正文の数が特定できないうえに「該当なし」が入る形式の問題もみられた。
第5問 貧困問題について論じた本文をもとに、国際機関の活動や国際的な取組み、条約内容についての知識が問われている。特別な知識がなくても正解できる表の読み取り問題も出題されている。大問全体としては標準的な難易度といえるが、「開発途上国と貧困」を取り上げた問2はやや難しい。ただし、この問2も教科書をしっかりと学習していれば正解できる。
第6問 現代経済(資本主義経済)の仕組みと賃金について論じた本文をもとに、市場における競争や企業、景気循環と経済政策、財政の働きといった現代経済の仕組みや、日本の労働環境に関する知識が問われている。大問全体としては、標準的な難易度といえるが、労働基準法の改正内容を取り上げた問2はやや難しい。労働法制のように、社会の変化とともに法改正がたびたび行われている法制度については、改正の動向にも目配りして、知識を整理する必要がある。
過去の平均点の推移
12年度 13年度 14年度 15年度 16年度
52.1 60.5 58.3 59.0 54.5
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