英語(筆記) 分析コメント


昨年の本試験とほぼ同じ形式で、実践的なコミュニケーション能力を問うという現行課程の方向に沿った出題であった。

一昨年の追試験から8年ぶりに復活した第5問の物語文は、本文の理解がやや難しく、設問も本文に明示的に書かれていない内容を読み取らなければならないものがあった。

難易度 やや易化
第2問がやや易化し、第5問がやや難化した。全体としては難易度はやや易であった。
出題分量
総語数は昨年より約50語増えて、4,335語であった。第2問AB、第3問C、第5問でやや減少し、第2問C、第3問AB、第4問、第6問でやや増加した
出題傾向分析
昨年とほぼ同じ。
2017年度フレーム
大問 分野 配点 マーク数 word数 テーマ
1 A発音 6 3 12  
Bアクセント 8 4 16  
2 A文法・語法 20 10 182  
B語句整序 12 6 80  
C応答文完成 12 3 206  
3 A対話文完成 8 2 167  
B1不要文選択 5 1 106 「自分に合った靴の選び方」
B2不要文選択 5 1 126 「日本の物資の輸送法の比較」
B3不要文選択 5 1 138 「忘れたことを思い出す方法」
C発言の主旨 18 3 553 「市の発展」
4 A図表問題(図およびグラフ) 20 4 722 「5種類の運動場の学生の年齢別利用時間」
B図表問題(広告) 15 3 374 「ビデオ製作コンテスト」
5 長文読解(物語) 30 5 832 「夢で猫になって反省したこと」
6 長文読解(論説文) 36 9 821 「友情を長持ちさせるための助言」
合計 200 55    
2016年度フレーム
大問 分野 配点 マーク数 word数 テーマ
1 A発音 6 3 12  
Bアクセント 8 4 16  
2 A文法・語法 20 10 209  
B語句整序 12 6 86  
C応答文完成 12 3 184  
3 A対話文完成 8 2 148  
B1不要文選択 5 1 98 「日本の科学教育の現状」
B2不要文選択 5 1 135 「日常生活における試行錯誤」
B3不要文選択 5 1 130 「2種類の空腹感」
C発言の主旨 18 3 620 「異文化理解」
4 A図表問題(図およびグラフ) 20 4 682 「アメリカにおけるオレンジ輸入と生産」
B図表問題(広告) 15 3 333 「美術館に関するウェブサイト」
5 長文読解(物語) 30 5 877 「ジョンおじさんがシェフになったきっかけ」
6 長文読解(論説文) 36 9 758 「オペラが直面する問題」
合計 200 55    
2017年度設問別分析コメント
第1問 昨年までと同じくAとBの2部構成で、Aは発音問題3問、Bはアクセント問題4問。難易度は昨年並み。カタカナ語は、一昨年が5語、昨年が3語出されていたが、今年はgear, channel, chorus, marine, severe, unique, evidence, satelliteの8語だった。授業の予習・復習で長文問題を解く時に出会う標準レベルの単語を辞書で調べる際に、意味だけでなく発音とアクセントもチェックする習慣をつけるようにしよう。
第2問 Aは文法・語法問題で、昨年と同様に問題数は10問であった。問8〜問10は、一昨年および昨年と同様に、文中の2つの空所に入れるのに適切な語句の組み合わせを選ばせる問題であったが、昨年に比べてやや易しかった。その他の問題が標準的な問題なので、全体的な難易度はやや易。普段から、いわゆる「四択問題」がたくさん載っている問題集を使って、練習を積むことが大切である。
Bは語句整序問題で、昨年と同様に問題数は3問であった。3問とも標準的な問題で、昨年の問3のように難しい問題がないので、全体的な難易度は昨年よりやや易。文意をぼんやりと考えるだけでなく、文法・語法・構文・イディオムに関する「英語の知識」を活用するとどのような英文が作れるのかを考えながら解くようにすること、そして自分の作った英文が意味をなすかどうかを必ずチェックすることが大切である。
Cは応答文完成問題で、昨年と同様に問題数は3問であった。難易度は昨年並み。場面に即した応答文を作ろうとするばかりでなく、語句整序問題を解く場合と同様に、「英語の知識」を活用して英文を作ることが大切である。
第2問全体の難易度はやや易。
第3問 Aは対話文完成問題で、昨年と同様に問題数は2問であった。昨年は問1が4発話、問2が5発話だったが、今年は問2が6発話になった。難易度は昨年並み。「この場面なら普通はどんな発話をするのか」を文脈から考えて答えを選ぶように心がけるのが大切だが、特に空所の後ろの発話がヒントとなっていることが多いことに注意しよう。
Bは不要文選択問題で、昨年と同様に問題数は3問であった。昨年と同様に下線部が連続していない問題が1問出題された。難易度は昨年並み。文章の展開を考えながら、その展開に合わない文を選択する問題なので、普段から長文問題を読むときに文脈を意識した読み方を心がけるようにしよう。この形式のセンター試験の過去問は今年の問題を含めても4年分しかないので、まずは過去2年間の全統マーク模試の過去問を入手して解くのが良い練習となるだろう。
Cは、「市の発展」に関してある町で行われた住民による話し合いでのやりとりにおける発言の主旨を選ぶ問題で、昨年と同様に問題数が3問であった。一昨年までは、発言者が意見を述べた直後にまとめ役が主旨を述べる形式ばかりだったが、昨年は3つめの設問で、発言者とまとめ役のやりとりがしばらく行われ、発言者がまとめ役の意見の主旨を述べる、という新形式になった。今年も3つめの設問で、まとめ役が直前の2人の発言をまとめた後で発言者全員に共通するポイントを述べる、という新形式が出題された。また、発言者の数が6名になったのはこれまでで最多である。全体的な難易度は昨年並み。なお、今年の第3問Cは、2013年度全統センター試験プレテストの第3問Bの「駅周辺の再開発」に関する討論に類似した内容であった。「各発言者がどんな立場から発言しているのか」を常に考えながら読み進める姿勢を身につけよう。過去11年間出されている形式なので過去問が豊富にあるし、また全統マーク模試の過去問も利用できるので、それらを解くことが有効な対策となるだろう。
第3問全体の難易度は昨年並み。
第4問 Aは「5種類の運動場の学生の年齢別利用時間」に関する図表問題で設問数は昨年と同じく4問。昨年はグラフが2つあったが、今年はグラフが1つになった。問3で本文の目的、問4で最終段落に続く部分のトピックを問う問題が昨年と同様に出題された。難易度は昨年並み。本文をしっかりと読み、グラフや表に注意深く目を通し、各選択肢と本文やグラフ・表を正確に読み取ることが大切である。
Bはウェブサイト上の「ビデオ製作コンテスト」についての情報を読み取る問題で、昨年と同形式であった。計算問題がなくなり、表の情報の読みとりが主となった。設問を先に読んで、どのような情報について設問が作られているのかを把握してから広告や書類を読むようにすれば、「設問を解くのに必要な情報」が探しやすくなる。
第4問全体の難易度は昨年並み。対策としては、日頃からグラフ・表に注目し、そこで使用されている用語も覚えておくとよい。
第5問 一昨年までは、メールやブログの内容に関する2つの文章の内容を問う問題であったが、昨年から物語の内容を問う問題に変わった。今年は「夢で猫になって反省したこと」に関する物語で、設問数は昨年と同じく5問であった。問2で、下線部の理由を問う問題が新傾向として出題された。イタリック体のIが筆者が夢の中で猫になったときを表していることを把握しないと内容が分からない文章であったこと、本文には明示的に書かれていない内容を読み取る必要がある設問もあったことから、難易度は昨年よりやや難。
対策としては、700語前後の物語文を15〜20分間で解く練習をするとよい。2007年度以前のセンター試験第6問で物語文が出題されていたので、練習問題としてそれらを解くとよい。
第6問 「友情を長持ちさせるための助言」に関する論説文の長文読解問題。設問はAとBの2部構成で昨年と同じ。
Aの問2で下線部の意味を求める問題は、昨年は普通の疑問文の意味を本文の内容に即した具体的な表現で言い換えたものを選ぶものであったが、今年はswallow one's prideというイディオムの意味を問うものになり、一昨年までの形式に戻った。また一昨年までは本文にタイトルが記載されていたが、昨年からその記載がなくなり、Aの問5でタイトルを問う問題が出題されたが、今年も問5は昨年と同様の問題であった。
Bの段落の主旨を選択する問題は、昨年と同様に空所は4つであった。
設問を含めた総語数が約60語増えたが、難易度は昨年並み。段落番号が打たれていて、設問と段落の対応が分かりやすくなっていることなどから第6問に15〜20分を確保できれば解答できるはずである。
対策として、700語前後の論説文を15〜20分間で解答する練習をしてほしい。学校教材の副読本や2008年度以降のセンター過去問を解くと実力が上がるだろう。
過去の平均点の推移
12年度 13年度 14年度 15年度 16年度
124.2 119.2 118.9 116.2 112.4
閉じる

Copyright Kawaijuku Educational Institution.